NISAとは?仕組み・メリット・注意点
この記事でわかること
- NISAの基本的な仕組み
- つみたて投資枠と成長投資枠の違い
- NISAを利用するメリット
- NISAを始める前に知っておきたい注意点
- NISAが向いている人の特徴
NISAとは?
将来に向けて資産形成を始めたい方のために、NISAの仕組みやメリット、始める前に知っておきたい注意点をわかりやすく解説します。
NISAは、投資の利益が非課税になる制度
NISAは、投資信託や株式などへの投資によって得られた利益が非課税になる制度です。
通常、投資信託や株式を売却して利益が出た場合や、配当金・分配金を受け取った場合には、約20%の税金がかかります。
NISA口座で購入した対象商品から得られた利益には、原則としてこの税金がかかりません。
たとえば、100万円で購入した投資信託を120万円で売却した場合、利益は20万円です。
通常の課税口座ではこの利益に税金がかかりますが、NISA口座で運用していれば、20万円の利益を原則としてそのまま受け取れます。
NISA自体が金融商品なのではありません。
投資信託や株式などを購入し、非課税で運用するための専用口座と考えるとわかりやすいでしょう。
NISAには2つの投資枠がある
NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」があり、2つの枠を併用できます。
つみたて投資枠
つみたて投資枠は、長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託などを購入できる枠です。
毎月決まった金額を少しずつ積み立てる方法に向いており、投資経験が少ない方でも始めやすい仕組みになっています。
年間投資上限額は120万円です。
成長投資枠
成長投資枠では、投資信託に加えて、国内株式や外国株式など、つみたて投資枠よりも幅広い商品を購入できます。
積立投資だけでなく、まとまった資金で一括購入することもできます。
年間投資上限額は240万円です。
| 比較項目 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
|---|---|---|
| 年間投資上限額 | 120万円 | 240万円 |
| 主な対象商品 | 一定の基準を満たす投資信託など | 投資信託・国内株式・外国株式など |
| 主な購入方法 | 積立購入 | 積立購入・一括購入 |
| 向いている方 | 少額から長く積み立てたい方 | 幅広い商品から選びたい方 |
2つの枠を合わせると、年間最大360万円まで投資できます。
ただし、上限まで利用する必要はありません。
月5,000円や月1万円など、家計に無理のない金額から始めることが大切です。
NISAの非課税保有限度額
NISAで利用できる非課税保有限度額は、生涯で合計1,800万円です。
このうち、成長投資枠で利用できる金額は最大1,200万円となっています。
つみたて投資枠だけで1,800万円を利用することも可能です。
非課税保有限度額は、現在の評価額ではなく、商品を購入したときの金額で管理されます。
100万円で購入した商品が150万円に値上がりしても、使用した非課税保有限度額は100万円です。
NISA口座で保有している商品を売却すると、売却した商品の購入金額分の枠を翌年以降に再利用できます。
売却した年にすぐ枠が戻るわけではない点には注意が必要です。
NISAの主なメリット
運用による利益が非課税になる
NISAの大きなメリットは、投資によって得られた売却益や配当金、分配金が非課税になることです。
利益を再投資することで、利益がさらに利益を生む複利効果も期待できます。
運用期間が長くなるほど、非課税による効果が大きくなる可能性があります。
必要なときに売却できる
NISAで保有している商品は、原則としていつでも売却できます。
老後資金だけでなく、住宅購入、結婚・出産、教育費、転職、独立など、さまざまな目的の資金づくりに利用できます。
非課税で保有できる期間に期限がない
NISAの非課税保有期間は無期限です。
「何年以内に売却しなければならない」という期限を気にせず、長期的な視点で運用できます。
少額から積立投資を始められる
金融機関や商品によっては、月100円や月1,000円などの少額から積み立てられます。
最初から大きな金額を投資する必要はありません。
生活に負担のない金額から始め、収入や家計の変化に合わせて積立額を見直せます。
NISAの注意点
元本が保証される制度ではない
NISAは、投資で利益が出た場合の税金を非課税にする制度です。
投資したお金が必ず増える制度ではありません。
投資信託や株式の価格は変動するため、購入した金額を下回ることがあります。
数年以内に使う予定のお金や、生活に必要なお金をすべて投資に回すことは避けましょう。
投資した金額は所得控除にならない
NISAで投資した金額を、所得税や住民税の計算上、所得から差し引くことはできません。
NISAの税制上のメリットは、運用によって得られた利益が非課税になることです。
損失をほかの利益と相殺できない
NISA口座で発生した損失は、課税口座で得た利益との損益通算ができません。
損失を翌年以降に繰り越して、将来の利益から差し引くこともできません。
NISAはどのような人に向いている?
- 少額から資産形成を始めたい方
- 将来に向けて長期的にお金を育てたい方
- 60歳より前に使う可能性がある資金を準備したい方
- 住宅購入、教育費、老後など、複数の目的に備えたい方
- 預貯金だけでなく投資も取り入れたい方
NISAを始める前に考えたいこと
NISAを始めるときは、最初に「何のためのお金なのか」「いつ使う予定なのか」を整理することが大切です。
数年以内に使うことが決まっているお金は、投資ではなく預貯金で準備することが基本です。
一方、10年以上先まで使う予定のない資金については、NISAを利用した長期的な運用を検討できます。
制度の上限額を基準にするのではなく、現在の貯蓄や毎月の収支、今後の生活設計に合わせて、無理なく続けられる金額を決めましょう。
※制度内容は2026年8月6日時点の情報に基づいています。今後、制度内容が変更される場合があります。