1. HOME
  2. ブログ
  3. 家計の見直し
  4. 老後における「お金」は「砂漠の水」と同じ この意味がわからないと老後で詰む
BLOG

FP・税理士・公認会計士のブログ

家計の見直し

老後における「お金」は「砂漠の水」と同じ この意味がわからないと老後で詰む

資産運用の相談をしていて、いつも思うことがあります。

それは、

現役時代の1,000万円と、老後の1,000万円は、同じ1,000万円でも価値が全然違う

ということです。

私はよく、老後における「お金」は**「砂漠の水」と同じ**だと思っています。

現役時代は「水が湧いてくる」

例えば40歳、50歳の現役世代。

毎月会社から給料が入ってきます。

砂漠に例えるなら、

使っても、また水が湧いてくる状態

です。

だから、NISAで持っている投資信託が一時的に20%下がったとしても、それほど困りません。

「まあ、そのうち戻るでしょ」

と言って待つことができます。

生活費は給料から払えばいいからです。

これが現役世代の強さです。

ところが、65歳になって会社を退職すると状況は一変します。

老後は「水に限りがある」

退職後、給料という水源はなくなります。

入ってくるのは基本的に年金。

しかし、年金だけで生活費のすべてを賄えないのであれば、足りない分は自分の資産から取り崩さなければなりません。

つまり老後は、

持っている水を少しずつ飲みながら砂漠を歩く

ような状態になるわけです。

ここで非常に重要になるのがNISAです。

「NISAで老後資金を作っておけばいいじゃん!」

YouTubeではよくそんな話をしています。

もちろん、NISAはやった方がいい。

私もNISAそのものを否定しているわけではありません。

問題は、

NISAだけで老後を乗り越えようとすること

です。

投資信託は毎日右肩上がりではない

NISAの中でオルカンやS&P500などの投資信託を保有している方も多いでしょう。

長期間で見れば成長してきた資産です。

でも、勘違いしてはいけません。

投資信託は、

昨日より今日。

今日より明日。

明日より明後日。

と、毎日少しずつ右肩上がりになるわけではありません。

上がる年もあれば、下がる年もある。

場合によっては大きく下落することもあります。

現役時代なら待てばいい。

でも老後は違います。

生活費は待ってくれないからです。

食費もかかる。

電気代もかかる。

固定資産税もかかる。

病院にも行く。

旅行だってしたい。

つまり、株価が上がっていようが下がっていようが、お金は毎月必要なんです。

下落時の取り崩しが怖い

例えばNISAが3,000万円あったとしましょう。

ところが相場が下落して2,400万円になった。

それでも生活費が必要だから100万円取り崩す。

すると残りは2,300万円です。

ここが老後資産運用の怖いところです。

値下がりしたところからさらに取り崩してしまうと、その後相場が回復しても、回復の恩恵を受ける元本そのものが小さくなっています。

その結果、

「90歳くらいまで持つと思っていたのに……」

ということが起こり得ます。

いわゆる資産寿命が短くなるわけです。

「とりあえずNISA」では老後設計にならない

だから私は、

「とりあえずNISAをやっておけば大丈夫」

という考え方には賛成できません。

若いうちの資産形成としてNISAを使う。

これは大賛成です。

でも、

65歳以降も同じ考え方でいいのか?

ここまで考えなければ、本当の意味での老後設計にはなりません。

砂漠を歩き始めてから、

「思ったより水が減るのが早い!」

と気づいても遅いんです。

現役と老後では「お金の価値」が変わる

現役時代は、

「お金を増やす」

ことを中心に考えられます。

でも老後は、

「お金をなくさず、安定して使い続ける」

という考え方が重要になります。

つまり、

現役と老後では、お金の価値も資産運用の考え方もまるっきり変わる

ということです。

NISAが悪いわけではありません。

オルカンやS&P500が悪いわけでもありません。

大切なのは、

人生のどの時期に、どんな目的で使うのか。

若いときには若いときの資産運用。

老後には老後の資産運用があります。

老後という長い砂漠を最後まで歩き切るために、どれくらいの水が必要なのか。そして、その水をどんな形で持っておくべきなのか。

そこまで考えることが、本当のライフプランニングだと思っています。

関連記事

YouTube 家計の見直しCH

チャンネル登録はこちら