FPが“武器になる資格ランキング1位”?それ、本気で信じてますか?
「FPが武器になる資格ランキング1位」って本当?
某メディアで毎年のように発表される「武器になる資格ランキング」で、FP(ファイナンシャルプランナー)が3年連続で1位と話題になっています。でも、ちょっと待ってください。本当にFP資格を持っていれば、お金のプロになれると思いますか?
実は、FP資格は国家資格とはいえ、数日〜数週間の勉強で取得できてしまう「超入門資格」です。もちろん、基本的な知識の整理や、家計管理を学ぶきっかけにはなります。しかし、「FP=お金のプロ」と思って信じてしまうのは、非常に危険です。
あ、ちなみに、宅建=不動産のプロ も大きな勘違いです。
この資格を取っても、いい不動産を買えることはありませんので☆
お金の世界を知りたければ、“ガチ資格”が必要です
資産運用・税務・経済の本質を理解したければ、頼るべきは以下の2つです。
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証券アナリスト
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税理士
証券アナリストは、日本証券アナリスト協会が主催する非常に高度な専門資格で、投資信託や株式の分析、ポートフォリオ理論、マクロ経済、企業会計、財務分析などを本格的に学びます。合格率も低く、3年以上かけて勉強する人がほとんどです。合格者の多くは、早慶以上の学歴です。
税理士は言わずと知れた税務のスペシャリスト。税法の暗記だけでなく、国税庁の解釈や実務経験も必要です。よくFPがYouTubeで節税方法を語ったりしていますが、節税の話をしていいのは税理士しか法律で認められていません。見ていてヒヤヒヤします(^^;)
私自身、FP資格や公認会計士資格を持っていましたが、「お金」や「資産運用」への理解が一段深まったのは、証券アナリスト資格に合格した後でした。正直、それまでは表面的な知識しか持っていなかったと反省しています。
YouTubeの発信者に証券アナリストはほぼ皆無
最近では「元銀行員」「元証券会社勤務」といった肩書きで、YouTubeで資産運用を語る方も増えています。でも、彼らの多くは“営業職”だったケースがほとんどです。
本当に運用の中身を理解していたら、精神をすり減らしながら証券アナリスト試験を突破し、今頃は本部でファンドマネージャーか、海外の金融拠点に異動しています。
営業マンに「この投資信託はおすすめです」と言われても、その裏付けになるファンドの構造やベータ・シャープレシオ、分配方針、ファンドマネージャーの実績などを細かく説明できる人はほぼいません。
つまり、「話しやすさ」や「感じのよさ」だけで、知識の信用をしてはいけないということです。
本当に資産運用を成功させたい人へ
本気で資産運用を考えているなら、まずやるべきことは「正しい情報源を選ぶこと」です。
YouTubeで断片的に聞いた話を鵜呑みにするのではなく、信頼できる証券アナリストや税理士に相談することが、遠回りなようで一番の近道です。
「証券アナリストに相談するなんてハードル高い…」と思う方もいるかもしれません。ですが、相談料を払ってでも質の高い知見を得られれば、その数万円の投資は将来何倍にもなって返ってきます。
まとめ:資格の“肩書き”より、中身を見極めよう
FP資格を全否定するわけではありません。生活設計や保険の見直しなど、基本の“土台”として役立つ場面はたくさんあります。ただし、それだけで資産運用のすべてを語るのは無理があります。
お金に関する正しい知識を身につけたいなら、FP“止まり”ではなく、証券アナリストや税理士の知見を借りる選択肢を持つことが大切です。
「知らなかった」では済まされないのが、資産運用の世界です。
だからこそ、“本物”と出会う努力を、私たち一人ひとりがしていきましょう。